脱原発!地域から再生可能エネルギーを推進するために①

2017年12月13日 21時14分 | カテゴリー: エネルギー, まちづくり, 活動報告

 ~経済活動としての小田原市での取り組みと鈴廣かまぼこ新社屋ゼロ・ネット・エネルギー・ビルについて~

 

エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議理事 小山田さんの講座は30分という短い時間でしたが、興味深い内容が盛りだくさんでした。

1、再生可能エネルギーと経済について

2017年12月9日小平・生活者ネットワーク周年行事として、小田原にある鈴廣かまぼこ新社屋と併設レストランの見学に行きました。最新の省エネ、創エネを設計段階から取り入れ、設備も整った本社新社屋はゼロ・ネット・エネルギー・ビルにも認定されています。一度訪れたいと思っていたので念願がかないました。
社屋見学の前に、再エネルギー推進の取り組みを経済の面からどう捉えるかについて、講師の小山田さんからお話を聞きました。

2011年の東日本大震での原発事故の後、観光地として栄える小田原は、混乱の中観光客が戻らず、経済活動の前提として基本の生活があることを実感されたそうです。コンセントの先に何があるのか・・計画停電で電気が来ない状況で鈴廣かまぼこではかまぼこをつくることもできず、これまで気に留めることもなかったエネルギーのあり方について考えを巡らせたそうです。
その結果原発のような大規模集中型、中央集権型のエネルギー供給の仕組みだけでなく、地域で創って賢く使う小規模分散型のエネルギー供給の方法も必要との考えに至ったとのことです。
2011年小田原市長のリーダーシップのもと脱原発を実現するために地元企業や商工会が経営者としてできることを模索、議論をし、小田原市が事務局となって地元の市民や企業による地元主体でエネルギー事業に取り組む「小田原市再生可能エネルギー事業化検討協議会」を設立し、約1年後「ほうとくエネルギー株式会社」を設立しました。株主は小田原市周辺の商工業者で、設立資金は国や県からの補助金のほか、信用金庫からの融資、市民や商工業者、機関投資家にファンドを販売して集めました。県内初のファンドに1口10万円也を投じた市民の多くは自分のお金がどう使われるかに思いをめぐらせ、経済活動の主体になったことを実感できたのではないかと思います。

小田原市やほうとくエネルギーがさらなるエネルギーの地産地消をめざしていたところ、地域に売電する配電会社湘南POWERが設立され、2016年4月の電力小売り自由化に際し、地元のガスの会社と連携をしています。このことにより地域でつくられた電力が地域の配電会社により地域の企業や家庭に届く仕組みが出来ました。企業や家庭はすべてが地元の会社なのでメンテナンスや故障のときにはすぐにサービスが受けられるという安心感が得られます。
一方で小田原市は「小田原市再生可能エネルギーの利用等の促進に関する条例」を制定し、エネルギー計画を策定しました。ソーラーシェアリングなどで農業との連携や蓄電池を整備し防災設備としての利用も視野に入れて取り組んでいます。

国全体でのエネルギーに関する取引金額は1年に約28兆円。小田原市では1年に300~400億円分のエネルギーが消費されているそうです。その何割かでもアラブの石油王に儲けさせるのではなく、地域の中で循環できたら経済がもっと活性化するとのこと。小田原市のこの取り組みにより新たな雇用も生まれているそうです。再生可能エネルギーは経済的にも強いということがわかり、地域での取り組みに明るい未来を感じ、希望がわいてきました。