小平市議会初のオンライン意見交換会を予定

小平市議会はこのコロナ禍、昨年度は市民と議会の意見交換会を開催することができませんでした。本来ならば緊急事態の時こそ市民の声を聞くことが重要であることは十分認識していたため、広聴広報特別委員会の委員長としてとても歯がゆい思いをしていました。少しでもお声をいただきたいと市議会に「提案箱」を設置するなどの工夫をしながら、少しずつ準備を進め、5月にオンラインでの市民と議会の意見交換会を予定しています。

市民と議員の条例づくり交流会議、自治体議会改革フォーラム主催の『議会こそわがまちのリスクコミュニケーション オンラインで市民とつながる「討論の場」』では、これからの小平市議会での市民意見の聴取に参考になる提案がたくさんありました。

法政大学 廣瀬克哉先生のお話では、

チェック機能としての議会

コロナ禍で一般質問などを抑制した件について、「時間の切り詰めについてはある程度仕方がないものの、一般質問を取り下げた議会が多かったことは憂慮すべき。一般質問は不要不急ではない。行政が気づいていない課題を提起することは重要である。ただ、質問の内容についての不要不急は考えた方が良いとのことでした。

小平市では、感染症対策として議場に入る議員や理事者の人数を制限したものの、一般質問は従来通り、ひとり60分の持ち時間で行いました。ほとんどの議員が新型コロナ感染症についての質問をしています。今回のコロナ禍では適切な判断ができましたが、今後、判断を迫られるようなことが起こったときにきちんと主張できるよう、生活者ネットのみならず、議会全体で情報を共有していきます。

 

専門的知見の活用

必要によっては医師会などの参考人招致をオンラインでできるように仕組みを作っておく必要がある。
また、常任委員会がオンラインで開催できるように議員提案で条例改正など準備をしておくことが必要とのことでした。

小平市では、幹事長会議は公務の扱いではなかったため、市役所の会派室からの参加ではありましたが、オンライン開催に挑戦しました。議員も事務局もオンラインでの会議に慣れていくためには良いステップだったと思っています。常任委員会などついては、オンライン開催であることを議事録に残すことを含め、提案していきます。

さらに、専門的な知見を活用する場にあたり専門家の意見が分かれる場合に、市民の混乱を防ぐことや異なる見解を付き合わせる場を作る必要があることなどの提案があり、参考になりました。

 

先進事例として、愛知県知立市では、議会防災訓練と災害対策会議をZoomで開催。議会報告の活動として、3月9月は議会報告と意見交換、12月は市民との合同研修、6月はタウンミーティングという方式をとっている。

小平市議会では議員へのタブレットの貸与を検討しているところですが、防災訓練や災害対策会議は今すぐにでも実施できることだと感じました。
特に参考にしたいと思ったのは、オンライン開催ではありませんが市民との合同研修会です。知立市での「住民自治と議会」「課題共有型円卓会議」などのテーマは、今後の議会のあり方について市民と議会が一緒に考える場をつくっていくことができるのではと思いました。

東村山市の報告より

ほかにも東村山市の報告会用の動画作成についてや、宝塚市のZoomによるリアルタイム配信型の議会報告会や議会報告会のキャラクターの作成について、つくば市のYouTubeの活用など、参考になる報告がたくさんありました。特につくば市では新人議員のYouTuberの経験を生かして、わかりやすい動画が作られており、常任委員会の説明などに活用できるのではと思いました。

宝塚市:オリジナルキャラクターが効果的

 

トライアンドエラーを繰り返してきた多くの先進自治体からは「これからオンラインとリアルのハイブリッド型の意見交換会を開催します!」という声を聞きました。
小平市議会の意見交換会も初めての試みでハイブリッド型(会場参加とオンライン参加の併用)での実施を予定しています。リハーサルを重ねながら、当日に向けて準備を進めています。トライアンドエラーもトライがないとはじまらないので、頑張っていきたいと思います。
是非、ご参加ください。