生活文教委員会視察報告③ -訪問型家庭教育支援ー

別府市役所には議会棟がありました。

 10月23日別府市の訪問型家庭教育支援の取り組みについて視察しました。
 この事業は文科省の委託を受けて今年度からスタートしました。別府市では小中学生の不登校、引きこもりが全国平均より多く、さらに増加傾向にあることから、民生・児童委員、PTA、教育行政関係者、学識者など17人で構成する市地域協議会が支援法の評価や検証をし、ボランティアの大学生や専任の指導員、地域の方々が支援チームとなって対象家庭に関わっています。

訪問型家庭教育支援の取り組みについてお話をうかがっているところ

 訪問型支援の良いところは、不登校、引きこもりの児童生徒に会えることと家庭の中に入っていくこと。学習面だけでなく、家庭が抱える問題(家族の状況や保護者の就労状況、精神疾患、虐待の有無などなど・・)も把握でき、きめ細やかに対応できるところです。成果としては、第三者がかかわることにより、当事者が今の状況を変えたい、変わりたいと自覚するようになり、児童生徒は身辺的自立をする姿が見られ始めるようになった。保護者は心の安定に繋がり子どもとのかかわり方の改善につながったとのこと。一旦支援を受けると、とても良い成果が得られる事業ですが、受けたがらない児童生徒や保護者も多く、現在130人以上いる不登校児童のうち支援に繋がっているのはこれまでに9名。現在は5名が継続中です。この事業に繋がらないケースをどう支援していくか、また支援のチームの人材確保が課題となっています。

議場の様子タペストリーは湯けむりと海と太陽。壁から天井にかけては竹が貼られています。

 小平では生活困窮者の学習支援が始まりました。15名の子どもたちが公共施設で学習支援を受けています。引きこもりや不登校の子どもは外に出かけることが苦手なことが多いため、小平に今ある事業だけでは対応しきれない現状があることから、今後は公共施設での学習支援、訪問型の学習支援の両方をすすめる必要があると思います。