生ごみを資源として活用~堆肥化工場「エルデガーデン」見学 

 私は小平・生活者ネットワークの環境部会に入り、ごみを減らす活動や放射能測定などをしています。昨年のことですが、瑞穂町にある、食物資源(生ごみ)で堆肥を作っている工場、エルデガーデンを見学してきました。小平市の食物資源循環モデル事業で行われている拠点回収された生ごみは、ここで堆肥にしています。現在700人ほどが参加者し、週2回に分けて回収し搬入しています。
 工場内は臭いはあまりなく、おがくずのような木の香りが強いように感じました。
 運び込まれた生ごみは機械の中で20日間かけて発酵させ、剪定枝で作ったチップと混ぜ、2週間ほど寝かせて堆肥を作ります。  
 主に出荷しているのは作物に合わせて工夫ができるように未完熟の堆肥で、堆肥素材として販売しています。この堆肥素材を畑や花壇のすみに山にして置き熟成させていると、なかでカブトムシがたくさん育つそうです。以前合板で作ったチップを使った堆肥素材を置いておいたところ、カブトムシが極端に少なかったとのお話も聞きました。接着剤などの化学物質が含まれているからだろうとのことでした。
 素材にこだわり、発酵させて寝かせ、熟成する工程に「パンやお酒造りみたいですね」と言うと「どちらかと言うと酒造りに似ています」とのお答えがあり、とても印象的でした。
 今、小平市では食物資源(生ごみ)からできた堆肥素材を、モデル事業の参加者やイベントの際に無料配布しています。立川や所沢、横浜などでは野菜やお茶の栽培にも使われているとのことですが、小平では数件の園芸農家で使用しているくらいとのこと。野菜を作っている農家でも使用するところが増え、食物資源の市内循環を実感できるようになると良いと思いました。